すきな人の好きなもの

誰に指示されたわけでもないのに会場が青いペンライトのゆらゆらと揺れる光で埋め尽くされその海の真ん中でピアノを弾く健人くん。 彼が袖を通したシャツは柔らかく淡いピンク色をしていて、片想いしてる時の不安とか嫉妬とか憂鬱とかそういうもやもやした気持ちが渦巻く中、彼自身が、まるでひとつだけ確実に色を灯す恋心のようだった。

「ハイヒールで足痛くない?この後マッサージしてあげるよ」なんてお茶目な表情を見せた後の歌声は届かない想いを乗せていて切なくて、全てのひとの心を攫うのです。

 

以前ここに書いたように、わたしは健人くんのつくる曲がだいすきです。彼の考えていることを見せてもらってるみたいで嬉しいし楽しい。

いつかの少クラで好きな音色は自分の声だと言っていました。曲をつくるときまず声でビートを刻んでそこからいろいろと手を加えていく。どの楽器よりもやりたいことが思った通りにできて、表現したいものがダイレクトに伝えられるから好きだ、と。

 

健人くんが健人くんのことをすきで、なんだかわたしまでうれしかった。

 

うれしいから、これから先彼が見せてくれるものもきっとわたしはだいすき。